防風通聖散の成分や効能・味・おすすめ市販薬

防風通聖散 漢方薬

防風通聖散とは

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、漢方薬の製剤の1つです。

便秘や浮腫みに効果があります。さらに「肥満症」という適応も明記されているので、なんとダイエットに堂々と保険適応できる漢方薬です。

そのため、知名度もそこそこ上昇していると思われます。

また、さらにその効果を高めるため、有名な葛根湯とセットで処方されることもあります。

今回は、そんな防風通聖散の構成生薬や効能、味について解説すると共に、おすすめ市販薬メーカーもご紹介します。

防風通聖散の成分

防風通聖散に含まれる生薬はなんと18種類もあり、滑石かっせき)・黄芩おうごん)・甘草かんぞう)・桔梗ききょう)・石膏せっこう)・白朮びゃくじゅつ)・大黄だいおう)・荊芥けいがい)・山梔子さんしし)・芍薬しゃくやく)・川芎せんきゅう)・当帰とうき)・薄荷はっか)・防風ぼうふう)・麻黄まおう)・連翹れんぎょう)・芒硝ぼうしょう)・生姜しょうきょう)です。

それぞれの生薬の由来や効能について簡単に記載しますが、こんなにたくさんあると読むのも大変だと思いますので、億劫な場合はメジャーな色つきの部分だけ飛ばし読みして下さい。

なおこの18種類は、原料の生薬の多い順に並べてあり、重要な順というわけではありません。

滑石(かっせき)

生薬と言うと草のイメージがあると思いますが鉱物由来の生薬です。ケイ素を含み、利尿作用や抗炎症作用があります。

黄芩(おうごん)

コガネバナというシソ科の植物の根っこです。主に胃腸の不調を改善させる作用があり、食欲不振・嘔吐・腹痛・下痢などを改善します。味は、苦みがあります。

甘草(かんぞう)

マメ科の植物のです。抗炎症作用や鎮咳去痰(咳を鎮め、痰を切る)作用があります。非常に使用しやすい生薬で、なんと全漢方薬の7割以上に配合されていると言われています。名前からして想像が付きますが、味は、ほどよい甘味があります。

桔梗(ききょう)

日本でも馴染みの深いキキョウ根っこです。抗炎症作用、抗アレルギー作用など様々な作用を持ちますが、特に咳や痰を鎮める作用に優れています。味は、「えぐみ」があります。

石膏(せっこう)

そんなものを飲むの?!を思うかもしれませんが、美術の授業で使った、あの石膏です。滑石と同じく鉱物生薬です。成分は硫酸カルシウムです。日本で非常に多く使われている下剤である、酸化マグネシウムとほぼ同じような薬効と言えます。

白朮(びゃくじゅつ)

オケラという植物の根茎(地中の茎)です。利尿作用などがあります。味は、甘味と苦みがあります。

大黄(だいおう)

タデ科の植物の一種です。全く別の植物ですが、センナ茶で有名なセンナと成分・効能が非常に似ています。下剤の主力生薬です。下剤の番付としては「大黄が東洋の横綱」「センナが西洋の横綱」と呼ばれることもあります。味は、やや苦みがあります。

荊芥(けいがい)

ケイガイというシソ科の植物の花です。婦人科疾患の止血目的の漢方薬などに配合されています。

山梔子(さんしし)

クチナシの果実です。見慣れない漢字ですが、クチナシは「梔」と書きます。止血作用や解熱作用などがあります。

芍薬(しゃくやく)

美人の褒め言葉「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」があるので使用部位は花かと思いきや、生薬としては根っこが使用されます。鎮痛作用や血圧調整作用などがあります。味は、わずかな甘味と苦みがあります。

川芎(せんきゅう)

センキュウというセリ科の植物の根茎(地中の茎)です。強壮作用、血行改善作用などがあり、婦人科の漢方薬によく用いられます。味は、わずかな苦みがあります。

当帰(とうき)

トウキというセリ科の植物の根です。血行改善作用などがあり、婦人科の漢方薬の主力を担うこともある生薬です。味は、わずかな辛みと甘味があります。

薄荷(はっか)

みなさんイメージ通りのシソ科のハッカの葉っぱです。主成分はメントール、これも有名ですね。漢方学的には「芳香健胃薬」として分類されることもあります。

防風(ぼうふう)

この漢方薬の名前に冠されている「防風」は、ボウフウというセリ科の植物の根です。解熱鎮痛作用などがありますが、この漢方薬では代謝促進作用が期待されます。

麻黄(まおう)

マオウ科の植物のです。気管支拡張作用・交感神経興奮作用などがあり、喘息のような症状を改善します。交感神経興奮作用により、体の芯は暖まります。強めの作用があるので、何にでも使えるわけではありません。味は、やや苦みと渋みがあります。

連翹(れんぎょう)

レンギョウというモクセイ科の植物の果実です。利尿作用や解毒作用があります。

芒硝(ぼうしょう)

滑石・石膏と同じく鉱物生薬です。主成分は硫酸ナトリウムです。日本で非常に多く使われている下剤の酸化マグネシウムと類似の薬効です。

生姜(しょうきょう)

ショウガ根っこです。消化の促進・嘔吐の抑制などの作用があります。普通に料理や薬味として用いられているショウガとほぼ同じと思って差し支えありません。漢方学的には「辛味健胃薬」に分類されることもあります。

防風通聖散の効能

便秘の改善によるダイエット

防風通聖散の保険適応上の効能は、以下のように示されています。

腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症:高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、便秘

つまり、高血圧などの生活習慣病があって太り気味、かつ便秘がちの人にはピッタリの適応と言えます。そのためダイエットに処方されるのですね。

人間ドックなどの健康診断で引っかかった患者さんにも、よく処方されています。

防風通聖散の味と飲み方

苦みは中程度

上記の18種類の成分には甘味のあるものも含まれてはいるのですが、総合的な味としては苦み・辛みが勝ってしまいます。漢方薬は苦みのあるものが比較的多いですが、防風通聖散はその中では中程度と言えるでしょう。

漢方薬を飲みやすくするためのコツについては以下のページでご紹介しています。

防風通聖散の市販薬

散剤と錠剤の商品あり

防風通聖散の市販薬は様々な会社から発売されていますが、医療用の漢方のシェアは圧倒的にツムラが占めており、次いでクラシエ(旧カネボウ)という状況ですので、安心の面からこの2社の商品をお勧めします。

なお、クラシエは防風通聖散以外でも様々な錠剤タイプの漢方薬を発売していることもあり、粉薬が苦手な方にはイチオシのメーカーです。

なお、安さを追求するなら北日本製薬という会社の製品もあります。

ツムラ

クラシエ

北日本製薬

錠剤の製品の注意点

錠剤の製品は1回服用量が3~6錠など、服用する錠数が多いのにはご留意下さい(これは医療用の漢方薬も同様です)。

「500錠入り、お、たくさん入ってるじゃん」と思っても、「1回6錠・1日3回服用」という商品もあります。

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