H2ブロッカーとPPIの作用・強さの違い

消化管用薬

胃酸の出過ぎを抑える胃薬である、Hブロッカーとプロトンポンプインヒビター(PPI)。
ここでは、これらの2種類のお薬の違いについて見ていきます。

なお、このブログのネタとしては珍しく、やや専門的な話になっています。

H2ブロッカーとPPIの作用の違い

まず、HブロッカーとPPIは「胃酸が出過ぎるのを抑える」という結果は同じですが、薬が作用する場所が少し違います。

PPIの作用

胃の細胞の構造として、「プロトンポンプ」というものがあります。「プロトン」とは、水素イオン(H)のことで、実質的に胃酸(塩酸)のことです。
そのプロトン(胃酸)を出す蛇口のようなものが「プロトンポンプ」です。

PPIはその名の通り、プロトンポンプのインヒビター(=阻害剤)ですので、要はこの蛇口を閉めることで胃酸の出過ぎを抑えます。

H2ブロッカーの作用

さて、次に、「プロトンポンプ」という蛇口には元栓のようなものも存在します。

通常の水道であれば元栓は1つでしょうが、プロトンポンプの元栓は3つほど存在するのです。

そのうちの1つが「Hブロッカー」です。

ブロッカーは、このHヒスタミン受容体をブロックすることで胃酸の出過ぎを抑えます。

H2ブロッカーとPPIの強さの違い

さて、以上を踏まえると、PPIの方が薬としての強さは強いという予測が付くと思います。

PPIは最終的な蛇口を閉じてしまっているので胃酸はかなり抑えられてしまいますが、Hブロッカーは3つある元栓のうちの1つを閉じているに過ぎないので、残り2つの元栓はフリーだからです。

ただ、分かりやすくするために水道の例で説明しましたが、もちろん水道の水のように100%締め切ってしまうわけではないので、誤解のないようにお願いします。

さらに強力なPPI

さて、PPIの方がHブロッカーよりは強いということは述べました。

近年までは、数種類あるPPIの薬の強さは似たり寄ったりというところでしたが、最近、さらに強いと思われるPPIが発売されています。

タケキャブというPPIです。

このお薬は胃潰瘍などの消化性潰瘍の治療の成績が、従来のものよりも優れていると言われています。

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