保湿剤ヒルドイド(ヘパリン類似物質)の種類・効果・塗り方

保湿剤として揺るぎない地位を確立しているヒルドイドという塗り薬があります。

先発品(特許を取ったお薬)の商品名が「ヒルドイド」で、成分名が「ヘパリン類似
物質」です。ただし、「ヘパリン類似物質」は単一の成分ではなく基本構造を共通とする類似物質の混合体です。

医療従事者でも誤って「ヒルロイド」と書くこともありますが、「ヒルドイド」です。

歴史は古く、現在では各種のジェネリック医薬品も発売されています。

そんなヒルドイドについてご紹介していきます。

ヒルドイドの剤形(種類)

保湿剤のヒルドイドには、以下の4剤形があります。
(厳密にはヒルドイドゲルも含めて5剤形ですが、保湿剤として使用されないので省きます)

ヒルドイドソフト軟膏

ヒルドイドローション

ヒルドイドクリーム

ヒルドイドフォーム

上のものほど油っぽく、下に行くほどサラッとしています。

これらを部位や症状に応じて使い分けていきます。

ヒルドイドの効果

保湿作用

保湿剤ですので当然ですが、まず保湿作用があります。専門的に書くと「角質水分保持増強作用」となります。

どういうことかというと、皮膚の表面のバリア能が低いと「角質」という部分からどんどん水分が抜けていって皮膚の表面がカサカサになってしまいます。

ヒルドイドはこの角質に水分を保つことにより、皮膚の潤いを保ちます。

血流改善作用

血液の重要な働きとして、必要なエネルギーを各所に届けたり、溜まった老廃物を肝臓に運んで処理したりする作用があります。

血流が悪いと、これらの作用も低下してしまうため、皮膚や組織の老朽化が進む原因となります。

ヒルドイドは血流を改善する作用により、そういった老朽化の予防が期待できます。

線維芽細胞増殖抑制作用

難しい言葉になってしまいますが、この作用により傷跡を綺麗にすることが期待できます。

傷跡は、線維芽細胞という細胞の赤ちゃんのようなものが異常に増えすぎることが一因と考えられており、この細胞が増えすぎるのを抑える作用があります。

ヒルドイドの塗る量

ヒルドイドソフトの場合

写真の量を手のひら2枚分相当に塗布することができます。
上がチューブタイプのもので、下が壺タイプのものです。

ヒルドイドローションの場合

写真の量を手のひら2枚分相当に塗布することができます。

ヒルドイドフォームの場合

ヒルドイドフォームだけ少し単位が違って、写真の量で手のひら4枚分相当になります。

写真の出典:マルホ株式会社

ヒルドイドのジェネリック

ヒルドイドにはジェネリックが存在します。

成分名のヘパリン類似物質がそのまま商品名になったものが多いですが、固有名の
ビーソフテンという商品もあります。

塗り心地が変わる場合も

主成分は同じですが添加剤は異なるため、塗り心地はけっこう異なる場合もあります。

中でも、乳液っぽいヒルドイドローションと水っぽいビーソフテンローションは
本当に同じ薬?と思うぐらい見た目が違います。

どちらが良いとは言えませんので、この辺りは好みによるところもあるでしょう。

副作用のほとんどは添加物

塗り心地は好みで済みますが、まれに塗っていてかぶれる場合などがあります。

これは添加物が肌に合っていない可能性があり、違うメーカーのに変更すると改善する
場合があります。

ただしこれはジェネリックが駄目というわけではなく、先発品のヒルドイドが駄目で
ジェネリックなら問題ないという場合もあります。

ヒルドイドの市販薬

ヒルドイドには市販薬もあります。

ただ、医療用の方での添加物の違いがあることは述べましたが、当然この違いは
市販薬にもあるので、特徴を簡単にご紹介しておきます。

NALC ヘパリンシリーズ

化粧品を発売するNALC社の市販薬です。

美容成分も含んでいますが、そのためか若干割高です。

ただ、ローションは容量が大きく、持ち運びしないなら割安でお得です。

添加剤は、医療用の中では先発品のヒルドイドと性状が近い印象です。

HPシリーズ

「HPクリーム/ローション」という商品で複数のメーカーが発売していますが
添加物の種類の違いはほぼないようです(比率までは公表されていないので違う
可能性があります)。

単に「HPクリーム/ローション」という商品は、ジャパンメディックという会社が
製造し、発売は世界的大手製薬企業のグラクソ・スミスクラインのグループ会社が
担っているようです。

その他の「○○HPクリーム/ローション」という商品は、なんとパッケージこそ
異なりますが、製造・販売ともに同じです。

家電でも、各電機屋ごとにわずかに型番を変えているのと同じように、出荷先によって
パッケージを変えているだけだと思います。

ジェネリックを扱う会社の中では比較的大手の日医工という製薬企業が製造元ですが、
この日医工が出している医療用医薬品が「ビーソフテンクリーム/ローション」ですので
実質的にこれと同じ市販薬と思われます。

グラクソのHPシリーズ

日医工のHPシリーズ

ローションタイプはNALCと違って、外出先でもこまめに使用しやすいパッケージと
なっています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました