酸化マグネシウムの作用・副作用・特徴と市販薬

酸化マグネシウム 便秘薬

酸化マグネシウムは便秘薬(下剤)の中で最もよく用いられるものの1つです。

医療従事者の間では、「さんか まぐねしうむ」の真ん中の2文字を取った略称の
「カマ」と呼ばれるのが一般的です。

そんな酸化マグネシウムのの作用や副作用・特徴についてご紹介します。

酸化マグネシウムの作用

塩類下剤とは

下剤には大別して「塩類下剤」と「大腸刺激性下剤」の2種類がありますが、酸化マグネシウムは前者の「塩類下剤」に分類されます。

「塩」は「えん」と読みます。「しお」ではありません。

高校の時に科学や生物の授業を履修された方は、「浸透圧」について覚えてみえるでしょうか?

浸透圧を簡単に説明すると、水溶液の濃度の高い方から低い方へ水が移動する力です。

塩類下剤には、このメカニズムを利用した下剤です。

塩類下剤である酸化マグネシウムを服用すると胃を通って腸まで移動します。

本来であれば腸管内で水分が吸収されていくのですが、酸化マグネシウムが存在する
ことにより腸管内の浸透圧が高くなっているので水分が吸収されにくくなります。

水分が吸収されにくいということは、便が硬くなりにくくなるということです。

依存性が低い

一般的に下剤の問題点として、「使用しているうちに効きにくくなること」(依存性)があります。

しかし酸化マグネシウムは上記のように、水分の自然な移動を促しているだけですので
依存性はほとんどありません。これは大きな特徴でありメリットです。

逆に「大腸刺激性下剤」は大腸を刺激して動かしてやるお薬ですので、多かれ少なかれ
依存性を考えなければなりません。

酸化マグネシウムの副作用

安全性は高い

酸化マグネシウムは比較的安全性の高いお薬です。

ただ、もちろんお薬ですので副作用はあります。

最も多いものは下痢・腹痛・悪心(気持ち悪さ)・・・これは下剤ですから当然ですね。

高マグネシウム血症

1点、気をつけなければいけないのが高マグネシウム血症という副作用です。

マグネシウムは比較的吸収されにくいとはいえ、長期に亘って酸化マグネシウムを
飲み続けていると、体内のマグネシウムの量が多くなってしまう場合があります。

かなり稀な副作用ですが、この状態を高マグネシウム血症と言います。

高マグネシウム血症を自覚症状で判断するのはなかなか難しいのですが、血液検査を
すれば一発で分かるので、多い量を長く飲み続けている方は頭の片隅においておいた
方がいいかもしれません。

酸化マグネシウムの剤形

錠剤と散剤

酸化マグネシウムには、錠剤と散剤があります。

錠剤の中にはOD錠(口の中で溶けるタイプの錠剤)タイプのものもあります。

酸化マグネシウムはその名の通り、酸化したマグネシウム、つまりは金属の粉なので、
ザラザラしてあまり美味しいものではないです。

こう書くと「金属を飲んで大丈夫なの?!」という感想が出るのももっともなことだと
思いますが、私たちが日頃から摂取しているカルシウム・ナトリウム・カリウム・鉄
なども同様の金属元素ですので、全く問題はありません。

酸化マグネシウムの特徴

メリット

自然な排便と高い安全性

「作用」のところで述べたように、無理やり胃腸を動かしてやるようなお薬ではないので、比較的腹痛なども起きにくく自然な排便が期待できます。

非常に安価

毎日服用するものですから、コスパも気になるところですよね。

例えば最も使用頻度の高いマグミット錠330mgで1錠あたり5.7円と極めて安価です。

花粉症の薬などは1錠あたり100円前後と考えると、その差は歴然ですね。

デメリット

効果不十分な場合も

これは酸化マグネシウムが悪いというわけではないかもしれませんが、高度の便秘の
場合はこれだけでは効果が足りず、大腸刺激性下剤も併用しなければいけない場合も
あります。

酸化マグネシウムのジェネリック

酸化マグネシウムは非常に歴史あるお薬で、ジェネリックの概念が浸透する以前から
存在するお薬です。

そのため、現存する酸化マグネシウムの製剤が、全てジェネリック扱いとなっています。

酸化マグネシウムの市販薬

驚異的なコスパ

上で述べたように、歴史ある酸化マグネシウムですので、市販薬も存在します。

もし病院・診療所を受診して酸化マグネシウムだけを処方してもらいたいというので
あれば、市販薬の方がお勧めです。

なぜなら、「特徴」のところで述べたように極めて安いお薬なので、酸化マグネシウム
自体の値段よりも受診料とか処方箋発行料、薬局での受付料の方が圧倒的に高くなって
しまうからです。

何社か販売していますが、医療用のシェアもトップである健栄製薬のものが安心できる
と思います。

ただ、コスパのことだけであれば市販薬の方が良いですが、もちろんきっちり診察を
受けたい場合は受診して下さいね。

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