処方薬の薬代を少しでも安くするための薬局と薬の選び方

健康

処方薬(処方箋が必要な薬)の値段は同じではない?!

薬に限らず、日本では国民皆保険による保険診療が大前提ですので、それらにかかる費用は全国一律、という建前があります。

買い物する時は値段を見て決める人でも、病院やクリニック、調剤薬局に行った時には言われるがままの医療を受け、請求されるがままの値段を支払う人がほとんどです。(抗がん剤治療などで、治療を受けるかどうか患者側が選択できる場合もありますが)

ただ、処方箋を薬局に持って行く時点で、少しでも費用を抑えられる裏技的な要素がありますのでご紹介します。

少しでも薬代を安くしたい方は参考にして下さい。

病院代・薬局代などの診療報酬2年ごとに更新されます。

この情報は2020/04~2022/03に適応される診療報酬点数表を元に解説しています。

それ以降は大幅に制度が変わる可能性があります。

薬代の構成費用

まず薬局で支払う費用の構成について簡単にご説明します。

大きく分けると「調剤技術料」と「薬学管理料」と「薬剤料」の3種類になります。

調剤技術料

ざっくり言うと、処方箋の受付手数料のようなものです。

施設によってかなりの差が出てくるのがこの費用です。

内訳は、「調剤基本料」と「調剤料」があり、さらに「調剤基本料」の方には「地域支援体制加算」「後発品態勢加算」などの加算が追加される薬局があります。

薬学管理料

ざっくり言うと、薬歴(薬のカルテ)の管理料のようなものです。

ここはほとんど固定みたいなものですが、患者さん自身が医師・薬剤師だった場合はこの管理料は算定していない薬局が多いでしょう。

薬剤料

薬自体の値段です。

ここは当然固定ですが、ジェネリック医薬品に変更することで安くなる可能性があります。

薬代を安くするためにできること

さて、薬代の構成が分かったところで、ここからが本題ですよね。

なお、保険点数は「1点=10円」ですので、一般的な3割負担の場合「10点上がれば自己負担額は30円高くなる」ということになります。

調剤技術料が安くなる余地

調剤基本料

これは、処方箋受付ごとに必ずかかる基本の料金です。これは固定かと思いきや、基本料からして薬局ごとに大きな違いがあります。

ものすごくざっくり言うと、「個人経営・中小規模の薬局は42点」「大手グループの薬局は21点」「超・大手グループの薬局は16点」と、大手ほど安くなっています(厳密にはもう少し細かい分類があります)。

大企業ほど稼ぎやすいだろうということで中小への配慮となっていますが、同じサービスで公定価格が異なるのはどうなんでしょうね・・・。

まあ、利用する患者側としては「大企業の方が安い」というのは確実です。

地域支援体制加算

これは、「単に処方箋が来るのを待っているだけではなく、在宅など地域の医療に貢献している薬局へのインセンティブ」ということで算定できる加算です。1受付あたり38点となっています。

ただ、これもなんと個人薬局など42点の方が算定できるハードルが極めて低くなっています(もちろん大手でも算定している薬局もあります)。

つまり、この時点で

個人経営の薬局:42点+38点=80点

超・大手の薬局:16点+0点=16点

80点ー16点=64点(≓190円

もの差が生じうることになります。受付の時点で200円近く違うのってかなり大きいですよね。

後発品態勢加算

これは、「後発品を多く調剤し、後発品の普及に貢献している薬局へのインセンティブ」です。

使用率によって15点25点28点と3段階あります。加算なので、条件を満たしていない薬局は0点です。

この項目はなかなか薬局の看板を見ただけでは分かりません。算定されていなかったらラッキーと思うぐらいしかないですね・・・。

あえて狙うなら、「後発品が大嫌いなドクターが開業したクリニックの門前薬局」なら、ゼロの可能性が高いぐらいでしょうか。

ちなみに、受付ごとの加算なので、自分が全て先発品を選択したとしても、後発品態勢加算は算定されます。

時間外加算・夜間休日加算

実は薬局にも割増料金があります!

それが、この時間外加算夜間休日加算です。

受け付けた時間が夜遅い時間とか土日祝日だと40点ほど加算される可能性があります(土曜日は13時までは通常料金です)。

もし急ぎではないなら、平日の夕方までに処方箋を持参すると安くなる可能性がありますね。

薬学管理料が安くなる余地

上にも延べたように、これは薬歴(薬のカルテ)を管理することによってほぼ自動算定されるものなので、本人が充分に知識のある医師・薬剤師等でない限りは削ることはできません

「薬の管理など要らん!!安くしろ!!」と怒鳴れば安くする薬局もあると思いますが、ブラックリスト入りするだけなので止めましょう・・・。

ただ、お薬手帳の有無によって、この薬学管理料の値段が変わることがあります。

3ヶ月以内の再来局で、かつお薬手帳を持参した場合の薬学管理料が43点なのに対し、3ヶ月を超えるお薬手帳を持参しなかった場合は57点となっています。3割負担だと40円ぐらいの差ですね。

継続的に通院している方は、お薬手帳を持参していた方が薬代が安くなるという制度になっています(これは薬剤師が併用薬などを患者さんに色々聞く手間が省けるから、という理由です)。

薬剤料が安くなる余地

薬自体が薬価という固定価格で決まるので、これはどの薬局でも全く同じですが、ジェネリックに変更することで安くなる可能性があります

ただ、元々の値段が1錠10円の薬もあれば1錠300円とかの薬もあるので(上を見ればキリがないですが)、ジェネリックに変更した時の値段の変化はそれぞれです。

気になったら、どのぐらい変わるのか調剤薬局で聞いてみましょう。

ちなみに、「薬代は安くしたいけどジェネリックは嫌だ!」という方には、「オーソライズド ジェネリックAG)」という選択肢もあります。オーソライズドジェネリックについては別記事でご紹介しています。

まとめ

まとめると、少しでも薬代を安くするためには、「有名チェーン薬局」の「門前薬局」で「後発品をあまり使用してなさそうな」ところに「平日の夕方まで」もしくは「土曜日の昼まで」に処方箋と「お薬手帳」を持参し、「後発品を選択する」のが良いということになります。

ただ、こんな記事を書いておいてなんですが・・・

最後に現役の薬剤師の立場として言わせていただくと、値段だけで薬局を選ぶのではなく、信頼できる薬局・薬剤師を見つけていただけると嬉しいですね。

この記事では、「処方日数を長めにする」「計量混合指示を止める」「一包化指示を止める」といった医師の処方意図に関与するようなことには触れていません。

あくまでも「処方箋が発行されてから薬局に持って行くまで」のみを対象としています。

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