睡眠導入剤(眠剤/睡眠薬)の種類・市販薬との違い

睡眠導入剤とは

睡眠導入剤(眠剤/睡眠薬)と抗不安薬(安定剤)は似たような構造と作用を持つお薬ですが、催眠作用が強いものが前者抗不安作用が強いものが後者というような分類になります。

ここでは、睡眠導入剤の種類や違いについてご紹介していきます。

睡眠導入剤の分類

睡眠導入剤の分類方法は2種類あり、お薬の系統による分類とお薬の作用の長さによる分類があります。

系統による分類

まず、お薬の系統とは、「ベンゾジアゼピン系」もしくは「非ベンゾジアゼピン系」です。

もう何十年もベンゾジアゼピン系が主流として使われてきましたが、2010年頃からそれ以外のお薬もいくつか開発されました。

作用時間による分類

また、お薬の長さによる分類ですが、「超短時間型」「短時間型」「中時間型」「長時間型」というように分類されます。

現在発売されているものを表にまとめると、以下のようになります。

分類作用時間代表的な商品名成分名
ベンゾジアゼピン系超短時間型ハルシオントリアゾラム
 短時間型レンドルミンブロチゾラム
リスミーリルマザホン
  ロラメットロルメタゼパム
中時間型サイレースフルニトラゼパム
  ユーロジンエスタゾラム
ベンザリンニトラゼパム
  エリミンニメタゼパム
長時間型ドラールクアゼパム
  ダルメートフルラゼパム
ソメリンハロキサゾラム
非ベンゾジアゼピン系超短時間型マイスリーゾルピデム
短時間型アモバンゾピクロン
 短時間型ルネスタエスゾピクロン
メラトニン受容体作動薬超短時間型ロゼレムラメルテオン
オレキシン受容体拮抗薬短時間型ベルソムラスポレキサント

「非ベンゾジアゼピン系」のマイスリー、アモバン、ルネスタは作用のメカニズムはベンゾジアゼピン系と似たところもあるのですが、ロゼレムとベルソムラはこれまでとは全くメカニズムの異なるお薬で、最も新しい部類のお薬です。

最近では、初めて眠剤を使う時は、これらの新しいお薬を試してみることが多くなってきています。

また、それ以外では、短時間型が比較的安全性が高いと言われているので、レンドルミン・アモバン・ルネスタあたりから試してみることが多い状況です。

市販薬との違い

市販薬はアレルギーの薬の転用

手軽に買える市販薬は、本当の意味での睡眠導入剤ではありません睡眠補助剤という位置づけです。

簡単に言うと、「市販薬の睡眠薬は、眠気の副作用の多い薬を転用したもの」ということになります。

皆さんは、「花粉症の薬は眠くなる」というようなことを聞いたことはないでしょうか?

花粉症を始めとする、アレルギー治療薬の一種である「抗ヒスタミン薬」は、どうしても眠気の副作用が出ることがあります(新しい薬はかなり改善されています)。

その抗ヒスタミン薬に分類されるジフェンヒドラミンという薬を、そのまま市販の睡眠薬に使用しているのです。ジフェンヒドラミンは50年以上前に開発された古い薬で、眠気の副作用はかなり多いため、今では花粉症などのアレルギー疾患に用いることはまずありません。

上で述べてきたベンゾジアゼピン系の薬剤は耐性や依存性が問題となることがありますが、市販薬はそのような深刻な問題を引き起こす可能性は低いと言えます。

若干余談ですが、市販の酔い止めも、同じく抗ヒスタミン薬の副作用を転用したものです。

市販薬の代表例

市販薬の代表として、CMもやっているエスエス製薬のドリエルがあります。

日本では抗ヒスタミン薬を用いた20数種類の睡眠補助剤が市販されていますが、なんと、どの商品も成分は完全に同じです(上で述べたジフェンヒドラミン50mg)

よほどジフェンヒドラミンの副作用が強かったということでしょう。


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